20.国民投票

国民投票には電子ボードが使用され、 瞬時に結果が発表された。

結果は、大半が「この惑星は彼らの物であり干渉すべきではない」 という回答だった。これはジミーにとっては意外な回答だった。 ジミーはこれだけ時間をかけ、長い間待っていたのだから 回答は「居住する」という意見が多くなるのかもしれない と考えていたからだ。

この結果を受け、ただちにスターシップ809は上昇を開始した。

再度、宇宙に出るとジミーはアナウンスをした。

「当機、スターシップ809はこの惑星を彼らのもの と判断し、他の惑星を探しにまた出発いたします。 皆さんのご協力感謝します。以上」

その後、スターシップにはこのような会話がなされていた。

「あの惑星はやはり彼らのものですね。 もしかすると我々に与えられた惑星は"チキュウ"だけだったのかもしれません。 彼らにとって見れば我々は侵入者なのですから」

「そうだな。"チキュウ"のような環境では既に "ニンゲン"では無くとも何らかの生物が生存している可能性は大いにある。 知的生命体であろうがなかろうが、その惑星は彼らのもので 本来、我々は干渉してはいけないのかもしれないな…」

「乗員、配置につけ」

ジミーはこう告げると操縦桿を強く握り、出発した。



これがスペースシップ809の物語だ…



その後、3000年がさらに経過し、舞台は先ほどの惑星Xに移動する。


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