4.パイロット

世界政府が他惑星移住計画を 打ち出してから2ヶ月。 この2ヶ月の間には小規模な反対運動が 起こったが、特に大きな問題は起きなかった。 それは、世界政府及び各国の強制力が強かった のかもしれないが、それ以上にほとんどの 国民が何となくこのような事態が来ることを予想していたから かもしれない。実際、地下施設が出来てからの1000年の間には 科学力がますます発展し、他の惑星への移住計画は 夢物語ではなく、現実的な提案だったからだろう。 特に数百年の間には宇宙に関する研究が進んでいたのだ。

「うーん。どうしようかな…」

ジミーは自分の部屋で独り言をつぶやいている。

「パイロット…。 『宇宙船のパイロット募集』に応募してみようかな…」


ジミーは『宇宙船のパイロット募集』という記事を見て、 その決断に悩んでいた。実は、将来的にジミーは"チキュウ"と"ツキ"を 定期運行する宇宙船パイロットになることを夢見ていたのだ。 そして、ジミーは思い切って応募することを決断した。

数日後…

今日は採用の可否の通知書が届けられる日だ。

ピンポーン…

「はい、今行きます。」

ジミーは封筒を受け取り、急いで破るようにして開けた。


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