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地球と共にある生物の進化

担当:長官
生物の進化は自然が引き起こしたミステリーだ。
1.序章

小惑星が衝突し、形成された地球。 現在に至る46億年の間には様々なドラマが繰り広げられてきた。 今回は、地球形成から人類に至るまでの経過を 時代とともに追っていく。中には未だ仮説の域を出ない説もあるが、 その場合には有力な説を紹介していく。新たな研究とともに さらなる発見がある場合には内容が変化することを気にとめておいて欲しい。

2.「海の誕生」


今から46億年前の地球。 この時の地球はマグマで覆われており、 現在とはかなり違った雰囲気だったと考えられる。 1億年後には地球はゆっくりと冷え始め、 水蒸気が雨となって激しく降り始めた。 そして、海が形成された。 空気中の主な成分は酸素ではなく、二酸化炭素だ。 また、海といっても150度を超えており、今の海のイメージとは違っていた。

3.「ジャイアント・インパクト」

45億年前、地球に「ジャイアント・インパクト」と呼ばれる 大きな隕石が衝突した。 この隕石には生物の形成に必要なアミノ酸など様々な 物質が含まれており、 これらの物質は紫外線や様々な条件により、 化学反応を起こし、複雑な物質を作り出した。 私達が日常生活で身近に見ることが出来る「月」 はこの「ジャイアント・インパクト」の名残といわれており、 当時は、距離は現在の約半分で、潮の満ち引きは 10メートルを超えたと考えられている。

4.「原始の海」

原始の海は私達には猛毒であるシアン化水素、青酸カリが溶け込んでおり、 現在とはかなり違っていた。これらの物質がどのように 異なった物質に変わっていったのかは未だ謎とされているが、 少なからず"膜"となる物が必要だったと考えられている。

5.「すべての始まり…」


地球において最初の生命といわれているのが、40億年前 頃に現れたごく単純なバクテリアだと考えられており、 "彼ら"は硫化水素を取り入れていたといわれている。 さらに、2億年かけて、"彼ら"は硬い殻や、柔らかい膜など 形を変化させ始めていった。

6.「酸素=安全な物質?」


一般に酸素というとどのようなイメージを持たれるでしょうか。 かなりの人は「生物に必要な物質」と答えるだろう。 しかし、これは現在の大半の生物だけに限られる意見であり、 少なからず原始の地球においては「危険な物質」だった。 酸素の性質は「燃焼を補助」するという性質がある。 皆さんも昔、水の電気分解などで陽極に発生する酸素の燃焼実験 などで酸素の性質を調べたことがあるだろう。 その時は、火のついた線香を入れると激しく燃えたはずだ。 このように酸素は、ある意味では危険な物質でもあるのだ。 話がそれるが、危険な物質といえばこの電気分解の際に 陰極に発生する水素もこの例外ではない。 実験の際には火をつけたマッチを近づけると"ポン"という 音をたて、爆発する様子を見ることが出来るが、 この性質が歴史上、大惨事を引き起こしたことがある。 ナチスの飛行船「ヒンデンブルク号」事件だ。 水素は元素の中で最も軽い物質であり、 これは、同時に物質を浮かせる際に有効ということを意味する。 ナチスは戦争でヘリウムが手に入らなかったために、 水素を使用し、その結果、放電により水素爆発が起こってしまったのである。

7.「毒!?これを一体どうするか…」

硫化水素を元にして生きていたバクテリアは 猛毒である酸素をなんとか乗り越えようと努力した。 そして、その中には酸素を有効利用しようとしたバクテリア が存在した。地球は徐々に冷え固まって大陸が形成され、 二酸化炭素が吸収され、雲は晴れた。 そして、バクテリアは光合成を行い、さらに二酸化炭素を 吸収し、酸素を吐き出していったのだ。 酸素を利用した活動は硫化水素を利用した活動より 大量のエネルギーを得ることができ、酸素を利用する バクテリアはさらに増えていき、地球には酸素が増えていった。 酸素を利用した活動は硫化水素の約20倍のエネルギーを 生み出し、活動的なバクテリアは増加した。 このバクテリアはさらに他のバクテリアと合体し、 核を形成し、細胞を形成した。

8.「予測できない可能性の時代」


地球が46億年前に形成され、 40億年前には細胞が誕生した。 そして、5億年前頃には地質年代ではカンブリア紀といわれる 時代に入った。この時代は様々な生物が地球の環境に適応できるかどうかを 賭けた戦いだった。 その戦いの中では我々の想像力を超えた生物が生息していた。 様々な生物が現れた理由についてはやはり我々の想像力を 超えている部分もある。 しかし、少なからずその謎に迫ることは出来る。 カンブリア紀の初期にはほとんどの生物は その場所にとどまっている生物がほとんどだった。 しかし、種類が指数関数的に増えた頃には さらに様々な生物が登場する。 特に注意すべき点は「硬い殻をもった生物の出現」などだ。 これは既に"彼ら"を襲う生物がいたことも意味する。

9.「生き残りを賭けて、勝負!!」


生物は生き残りを賭けた戦いを繰り広げていた。 その中で生き残ったうちの一つはピカイヤ という攻撃も防御も特に優れているとはいえない弱々しい生き物だ。 "彼ら"が選んだは脊索だった。脊索は現在の背骨にあたる部分であり、 "彼ら"が生き残らなければ、哺乳類などは現在 現れることはなかっただろう。 もちろん、ピヤイヤ以外にも生き残った生物は存在し、 例えば硬い殻を持った生物は 現在ではエビなどの仲間になっている。


ユートピア(楽園)を目指して、さらなる新境地を目指し始めた…
引き続き「地球と共にある生物の進化(続編)」をお楽しみください。