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航空機の魅力・安全対策

担当:長官
注意:システムなどは時代の変化とともに変化している可能性があります。

<現在の航空機事情>


「パイロット不足の時代」といわれている現代では パイロットを目指す人が多くなるかもしれない。 パイロット不足の理由は戦後、航空機会社設立と共に入社した 多数のパイロットが次々に定年退職を迎えるからだ。 航空大学校だけではパイロットが足りないともいわれており、 これからは自分で資格をとり、採用される時代が来るかもしれない。 外国には航空大学校のように卒業すれば 大手航空会社に入社できるというシステムは無い。

第一章.航空機の問題
今や車・電車などと全く同じように利用される航空機。 航空機は時代の変化とともに姿・性能を変え進化を遂げている。 特に安全性については様々に議論され、改善されてきた。 車よりも安全といわれるが、しかし、その一方で 一つの事故が大惨事につながってしまう恐れがある。 今回は安全が確保された航空機に残された問題点を含め、調査した。


雑学.窓はどちら側から付けられている?

皆さんは飛行機の窓がどちらがわから 付けられているかご存知でしょうか。 一般的なイメージだとコックピットに 対して前面から風が当たるので 外側から内側につけるほうが良いと お思いになられている方もいらっしゃると思いますが、 正解は逆です。 例えば、日本の航空機は現在4万フィートで通常飛行していますが、 その際、高度が高いほど気圧は低くなります。 しかし、機内は常に快適な環境になっています。 気圧がほぼ1気圧に保たれているのです。 気圧は大きいところから小さいところへ移動するという性質があるので 常に内側から外側に力が働いています。 そのため、内側から取り付けるほうが安全なのです。 実際に、航空機が完成してからも外側から窓をつけていた時代があります。 これを象徴する事故として ネジが緩んでいたために窓が外れてしまい、機長(キャプテン)が外に 吹き飛ばされてしまうという事故がありました。、幸いにも操縦桿に足がひっかかり、 副操縦士(ファースト・オフィサー)の懸命な操縦・関係者の協力により 緊急着陸が成功しました。しかも、機長は着陸するまで 体が半分外に出ていたにもかかわらず、無事だったという奇跡が起きた 事故として知られています。そして、窓は内側から付けられるようになりました。

第二章.飛行高度の単位
テレビを見ていてどの位の高さを飛行しているか 疑問をお持ちになった方はいらっしゃらないでしょうか。 これは日本人が「メートル」に慣れ親しんでいるからです。 しかし、航空機では単位は「フィート」を使用します。 フィートは「足・歩兵」などを表す単語である「FOOT」の 複数形「FEET」という英語のことです。 これは足の部分を基準にしており、 1フィートは30センチメートルです。 よって、例えば高度15000フィートは約5000メートルです。


雑学.滑走路の利用料

航空機が離着陸するために必ず必要となる滑走路を 利用するためにはもちろん利用料がかかります。 例えば大型の旅客機は約20万かかっています。

第三章.2種類の航空機
今、現在の航空機は主に 「ボーイング社製」と「エアバス社製」が 存在します。ボーイング社が先に設立され、 エアバス社はその後に設立されました。 ボーイング社はアメリカ、エアバス社はヨーロッパで主に活躍しており、 日本は現在は国際線・国内線全てをボーイング社に委ねています。 二つの会社の違いははっきりとは述べることは出来ませんが、 ボーイング社は保守的に少しずつ改善しようという印象を受けます。 それに比べ、エアバス社は超音速飛行機であるコンコルドを 手本とし、革新的な開発を試みているようです。


第四章.ボーイング社採用の理由
日本がボーイング社のみを取り入れていることは幾つか 理由があるとされています。 一つは「慣れ親しんでいる」という点です。 これは、多くのパイロットがボーイング社の訓練を受けており、 慣れているからだとされています。 そしてもう一つの理由としては「アメリカ優先」という精神が存在するようです。 これは航空機以外でも説明することが出来ます。 例えば、 自衛隊の飛行機・戦車・駆逐艦などは全てアメリカの最新のモデルなどを 買っています。しかし、この点に問題が見受けられます。 それは、アメリカと日本では「攻守の違いがある」という点です。 アメリカは他国で戦争などが起こった場合には すぐに出撃し、事態を沈静化させなければなりません。 つまり、攻撃主体と呼べる装備が必要ということになります。 しかし、日本は憲法第9条で定められているように、 攻撃主体ではなく守りが主体です。 この点から見ても日本はアメリカを優遇していないとは言い切れません。


雑学.燃料

旅客機に積まれている燃料は一種の灯油に近い成分ですが、 燃料はかなり高価なものを使用しています。 そのため、飛行の際には最低限の燃料が積まれています。 もちろん、最低限といっても安全を考えた量です。 例えば代替空港までへの燃料など法律により最低限決められています。 また、機長などの意見なども取り入れられます。 燃料といえば積まれている場所をご存知でしょうか? 大型の旅客機の場合は主翼の部分に入っています。 それは、仮に航空機の客室の部分に積むと 翼から上向きの揚力が発生し、 燃料の積んだ客室の部分には下向きの力が加わってしまい、 主翼と機体の部分に大きな負担がかかってしまうからです。 これも経験により改善された点の一つです。

第五章.現在の操縦
航空機は今は「オートパイロット」という機能があります。 これは高度・方位・速度などを設定することで機械が自動に 操作してくれるという機能です。 現在では基本的に離陸・着陸以外は全てオートパイロットで行われています。 つまり、パイロットは操縦桿を握ることは少なく、ボタンなどを 操作する時間のほうが長いということです。 そして、このことについて議論が分かれています。 それは、一番危険な時間が離陸と着陸の時間とされているからです。 事実、飛行機事故は主に離陸・着陸の時に多発してます。 このことからパイロットが離着陸するのではなく、完全自動化という意見が出てきたわけです。 つまり、離陸・着陸の全てをコンピューター制御しようというものです。 例えば1994年の事故では離陸時にエンジンが不調で、着陸を 中断した結果、オーバーラン(滑走路外に出てしまうことを現す名称) し、死傷者が出ました。 この時は離陸を決行し、改めて着陸すれば防げた事故とされています。 これは、一般に人間は緊急事態の場合には 陸に戻りたいという意志が働いたためだと専門家は話しています。 もちろん全てのエンジンが止まった場合は離陸を成功させることは出来ません。 3つのエンジンのうち1つだけが不調なら離陸をすることができるようです。 しかし、離陸中断が可能ならばすぐに離陸を中断したほうが 良いですが、この時は離陸をしなければならない境界線を越えていたのです。 飛行機が離陸する際には「V1,Vr,V2」の三つの段階があり、 この時は既にV1を超えてしまっていたのです。


雑学.飛行速度

巡航速度を上げて飛行したい場合は 出来る限り低空を飛行します。 しかし、短所としては燃料の消費が激しいということが 挙げられます。 これに基づき旅客機は特に巡航速度を重視した 低空飛行ではなく、燃費の良い高空を飛行しているのです。

第六章.「V1,Vr,V2」の説明
前章で「V1,Vr,V2」について触れたが、ここでは補足説明を掲載する。



V1(離陸決定速度)
飛行機が離陸の為の滑走を開始し、加速途中でエンジン等のトラブルが発生した場合、離陸 を中止できる限界の速度。このV1以上の速度でトラブルが発生した場合は、 オーバーランしてしまうので離陸操作を継続 しなければならない。 国際線では約285km/h。

Vr(ローテーション速度)
機種上げ速度、すなわちパイロットが操縦桿を手前に引いて 飛行機が浮く時の速度。この速度では揚力が、十分に得られている。 国際線では約315km/h。

V2(安全離陸速度)
飛行機が安全に上昇・飛行できる最小の速度。 国際線では約335km/h。

第七章.操縦桿
パイロットと航空機をつなぐ操縦桿。 この操縦桿についても今議論が分かれている。 一つはホイール式、もう一つはサイドスティック式である。 現在のボーイング社の操縦桿はホイール式を採用している。 理由はパイロットが慣れ親しんでいるという理由である。 それに比べ、エアバス社はサイドスティック式の採用を 積極的に進めてきた。 ホイール式はこれと同時に速度や姿勢の微調整を行うために トリム・スイッチにも気を配らなければならないが、 サイドスティック式は同時に行うことができるというメリットがある。

「ボーイング社」
「エアバス社」



恐怖の失速(ストール)、そして事故を防ぐために…
引き続き「航空機の魅力・安全対策(続編)」をご覧下さい。