3.驚き

「・・・・」

ジミーとルーシーだけではなく、その店にいる 者の間には沈黙が流れた。

「今のなんかののジョークだろ(笑)」

店の中で最初に沈黙を破ったのはジミーだった。 彼が発言した後には店の客が仰ぎたてるように一斉に騒ぎ始めた。 こうなってしまっては一種のパニック状態だ。

「もうこの店から出ましょう」

店を出るとルーシーは冷静な表情で話し始めた。

「今日の世界政府の放送の内容には少し驚かされたわ。 内容についてはなんとなく想像がついていたけど…」

「想像がついていたってどういうことだい?」

ジミーは驚いた様子でルーシーに聞いた。

「この"チキュウ"を捨て、他の惑星を探すことは メディアに出演していた研究者のほとんどが 似たような話をしていたわ。 私自身の意見としても地下施設については 逆に1000年もの間、何で今まで壊れないで保っていたのか不思議なくらいよ」

この話を聞いてジミーは話し出した。

「でも世界政府のすることは極端すぎないか? 他の惑星を探さなくても何とかならないのかな? しかも、いくら大型の宇宙船が数え切れない位あったとしても 半年後に世界の全国民を運ぶなんて、そんな大それたことが成功するのかな?」

「そうよね。いくら半年あっても準備がたいへんだわ」

ルーシーは比較的、冷静に受け止めていた。 それはルーシーが日頃から読書が好きで、 他惑星への移住計画に関する書籍を呼んでいたからだろう。


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