物体検査(毛髪)と法医学

物体検査(毛髪)

毛髪の成長速度は胃に血に約0.3mm〜0.4mmで、1ヶ月で1cm以上伸びる。

毛髪からの人獣・性別判定

毛髪が発見された場合には、それが ヒトの毛なのか、それとも動物の毛なのかという鑑別が 必要であるが、動物の毛小皮は形が大きく、重なりが小さいので、 組織を観察することで判別が可能となっている。 性別判定は毛根部に付着している細胞を 塩酸キナクリンで染色して、Y染色体由来の蛍光小体の出現を観察することで 判別が可能である。

毛髪からの損傷推定

毛髪の形態から切断、引きちぎり、切傷、火傷などを推定 することが出来る。また、脱落毛は毛根が萎縮しているが、 抜去毛では、毛包が付着しているということもその毛がなぜ残されたのか 推定する重要な根拠となる。

毛髪からの血液型・DNA型検査

解離法によってABO式血液型判定が可能で、 毛包が残されていた場合にはPGM、PGDの判定も可能となっている。 脱落毛では、ミトコンドリアDNA分析しか判定できないが、 毛根部が付着した資料ではDNA検査が可能となっている。


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