ゲーム批評(レビュー)「ファイナルファンタジー10−2」


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FFシリーズ初の続編。今作品への要望に対応!

点数:70点
今作品はFFシリーズで初の続編となるが、 タイトル名から分かるように 『ファイナルファンタジー10』 の完全な続編になっている。 舞台はFF10から2年後の世界。 冒険に出発したきっかけはFF10で祈り子の夢であった と知らされ、そのまま消えてしまった主人公"ティーダ"が写ったスフィアが 発見されたことに始まる(発見はFF10 インターナショナルの同封ROMに収録)。 最終的にこれらの人物は主人公"ティーダ"ではなく、 "シューイン"という人物だったことが判明するが、 エンディングでは今回の主人公(FF10のヒロイン)である "ユウナ"はFF10の主人公"ティーダ"と2年ぶりの再会をはたす。 今、「再会できる」と書いたが、 再会イベント(グッドエンディング)は幾つかの条件を満たしていなければならない。 しかし、このゲームの中で再会イベントを発生させる条件は 困難ではなく、条件を知っていれば達成できるようになっている。 この他にも「主人公が幻想として出てくる」ものなど 条件によりエンディングは変化する。 これらのイベントの中で一番良いとされているイベントは コンプリート100%+グッドエンディングの条件 を満たした時に見ることが出来る「ザナルカンドバージョン」と呼ばれている イベントだ。 このイベントはグッドエンディングのイベントの後に さらにザナルカンド(ゲーム中の地名)でのイベントが続く。 私は「幻想バージョン」「再会バージョン」 そして、この「ザナルカンドバージョン」を全て見ることが 出来たが、これはエンディングの後「強くてニューゲーム」 でコンプリート率などを引き継いだままゲームを始めることが 出来るようになっているからだ(レベルは引き継がれない)。 以上、長くなってしまったが、説明はFF10を プレイした人ではないと分からなかったかもしれない。 それほど、この2作目はFF10を色濃く引き継いでいる。 今作品の批評をする上で大切なことは ユーザーが今作品に何を期待したのかということだ。 それは、戦闘でもシステムでもない。 「ティーダ復活のイベント」だ。 そのため、今作品はそれさえ満たしていれば ノルマ達成といえるだろう。 復活イベント(グッドエンディング)は FF10の主人公"ティーダ"が海から浮上し、 口笛を吹くとユウナやワッカ達が迎えてくれ、再会をはたすが、 FF10でスタッフロールの後、「ティーダが 海から浮上するシーン」はこのエンディングへと続いていたのだろう。 今作品のテレビでの宣伝は 主人公に似た人物(シューイン) と謎の女性(レン)が追い詰められている場面を 流していたが(その他にもある)、これはFF10をクリアしたユーザーに とっては意味深げな印象を与えることが出来ただろう。 もし、私が宣伝をするならば 「全てはキミが写ったスフィアから始まった…」 と流し、「『シン』を倒してから2年が経過し、スピラには新たな…」 のような感じで宣伝をするか、今作品のような感じで宣伝をするだろう。 また、テーマソング『1000の言葉』 も物語に合っており、とても良かった(私はシングルを購入)。 全体的な評価は、今作に期待する要望は満たされているが、 さらに希望を言えば全体的にもう少し物語の中で FF10の主人公"ティーダ"との 接点を設けたほうが良いような印象も受けた。しかし、 再会を願ってプレイした私にとって満足できる作品だった。

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