検索エンジンで来られた方は「トップページ」から他の不思議もご覧下さい(CRC JAPAN) 鉱物の神秘 担当:長官 多種多様な鉱物、生体鉱物の神秘を紹介する!! 序章 一般的に理系の学問といえば「生物」「化学」 「物理」と回答されるが、 中学校の広い意味での理科は地学の内容も多く含まれている。 地学は地球、化石、宇宙、星、気象などが含まれているが、 生物学などと共通した内容も多い。 それらの中で特に地学の特徴的な内容といえば鉱物学だろう。 ぜひ、この鉱物の神秘を感じ取って頂けたら幸いである。 一章.鉱物との関わり 人類は鉱物と多くの関わりを持ってきた。 例えば人類の進化を引き起こした道具の使用は 鉱物がその大半を占めていた。 また、数々の壁画のインクとしても鉱物は利用されてきた。 また、エメラルド、ダイヤモンドなど鉱物の一部は現代人も魅了し続けている。 二章.鉱物と、その種類 自然界の物質のうち、無機質の固体は広い意味で鉱物と呼ばれている。 鉱物の種類は現在約3500種類ほどでおり、 X解析装置の普及によって発見が続いている。 三章.鉱物の性質 鉱物の性質は様々である。 例えば、鉱石は様々な色を放つ場合もあり、同じ成分でも 不純物が入っている場合などは色が異なって見えることがある。 また、硬度なども様々であり、 硬度の測定にはモース硬度(鉱物同士を互いに引っかき合った時の硬さ)、 ビッカース硬度(ダイヤモンド針を一定の硬さで押し付けたときのくぼみの大きさ)などが用いられている。 また、物質が外部からの何らかの影響を受け、エネルギーを吸収したときに 発光する場合があり発光性(ルミネッセンス)と呼ばれている。 また、特定の温度以下では電気抵抗がゼロになる超伝導現象を起こす鉱物もあり、 近年、様々な分野で応用化が進められている。 また、放射線鉱物では、その放射線の半減期を利用して 年代測定にも利用されている。 また、測定時間など詳しい紹介は当サイト内の「年代測定法」をご覧下さい。 四章.鉱物の観察の方法 電子顕微鏡は様々な分野で利用されている 鉱物を観察するには様々な方法があるが、 例えば、肉眼、ルーペ、理科の実習で用いられる光学顕微鏡 などが利用されている。また、X線解析装置、電子顕微鏡なども用いられている。 私自身も以前、組織のの標本を観察していた際、電子顕微鏡をよく利用していたが、 非常に大きな機械で、分解能(倍率というイメージでも良い)には驚嘆する。 五章.鉱物の種類 鉱物には様々な種類があるが、ここでは三つ紹介する。 例えば長石は最も多量に存在する造岩鉱物であり、色は白・灰・赤・緑色など多色である。 また、輝石は火成岩などに存在しており、上部マントルでも重要な鉱物で、 隕石、月の岩石、小惑星などにも存在している。 石英は二酸化ケイ素からなり、 光学機器、ガラス原料など生活に密着している。 六章.生体鉱物の不思議 エナメル質を構成するエナメル小柱 生物が作り出す硬組織、鉱物質は生体鉱物と呼ばれており、 例えばある種のバクテリアは鉱物を作り出し、 貝殻や耳石などは炭酸カルシウムから成り立っている。 また、人体で最も部分である硬い歯(エネメル質)は リン酸カルシウムの一種であるハイドロキシアパタイトから成り立っている。 生体がこのような物質を作り出していることは神秘的である。 最終章.鉱物の活用と応用 今回は、鉱物をテーマに紹介してきたが、 鉱物は様々な分野で応用されており、 例えば、人工的に鉱物を加工し、ボーリング掘削に利用したり、 半導体や超伝導などにも用いられている。 また、歯科医療などでは鉱物は実に様々に応用されている。 歯は生体鉱物であり、歯を削るための機械もダイヤモンドで コーティングされており、削った跡に用いられるセメント、 詰め物に用いられる金属、 これらの金属の詰め物を作る際に用いられる埋没材料(クリストバライト) や、歯の模型に用いられる石膏、近年注目を浴びている人工歯根なども鉱物である。 このように、鉱物は人類の歴史と共に様々に利用されている。 STUDY TIME〜地学〜 地層は大きい粒ほど海岸近くに堆積し、 地表に現れた部分は露頭と呼ばれ、 丸みのある岩と同時に化石が発掘されることもある。 化石は堆積した時代が分かる示準化石と環境が分かる示相化石に分けられる。 堆積岩にはサイズによって泥岩、砂岩、れき岩、成分によって石灰岩、凝灰岩、チャートに分けられる。 堆積岩以外の岩ではマグマが冷えて出来る火成岩があり、 火山の形はマグマの粘り気によって異なっている。 火成岩は大きく分けてゆっくり冷えた等粒状組織の深成岩(花こう岩など)と、 急に冷えた斑状組織の火山岩(安山岩など)に分けられる。 また、鉱物は石英、長石などの無色鉱物と、有色鉱物に分けられている。 地震はプレートの運動によって岩石が破壊されて起こり(プレートテクトニクス理論に元づく)、 マグニチュードは地震の規模、震度はゆれの程度を表している。 地震は震央から同心円状に広がり、P波からS波までの初期微動と主要動がある。 地学の扱う範囲は幅広く、気象などの分野も含まれるので、少し紹介しよう。 例えば気温は、日の出の前が最低気温で、14時頃に最高になる。 気圧は海上で1気圧=約1013hPaで、 高気圧の場合、中心付近には下降気流があり時計回りに吹き出すので 天気がよく、逆に低気圧では反時計回りに風が吹き込み、上昇気流が発生する。 気団は気温や湿度がほぼ一様な大きな空気の塊で、 性質の異なる気団が接する境界面(前線面)が地表と接している部分は前線と呼ばれる。 寒冷前線は寒気が暖気の下に入り込み、積乱雲が発生し、 強い雨が狭い範囲に振り、気温は下がり、北よりの風となる。 また、温暖前線は暖気が寒気の上に乗り込み、 乱層雲が発生し、おだやかな雨が広い範囲に振り、南よりの風となる。 また、寒冷前線、温暖前線の他に停滞前線があり、梅雨前線が有名である。 「地球の自転」 「恐竜絶滅の謎」 「生物進化」 「歯のミステリー」 「基礎科学と生科学」 トップページに戻る |