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寄生虫

担当:長官
脳を支配し、生物の行動を支配する寄生虫に迫る!!
序章

寄生虫。"彼ら"の中には生物と共存しているものもいるが、 今回は、動物の行動にまで影響を与える寄生虫を紹介してゆく。 このような作品は幾つかあるが、 最近では 「バイオハザード4」 で取り上げられている。 それでは、不思議な世界を楽しんでいただこう…

一章.寄生虫


(C)THE X FILES #107 ICE

寄生虫は特徴的な進化を遂げた生物の一つである。 基本的に、生物は自ら獲物を探し、捕食する。 しかし、"彼ら"は他の生物をうまく利用し、生きてきた。 よって、寄生虫の主な目的は「宿主の栄養を利用する」 ことであって、殺すことではない。 しかし、本来の宿主ではない時や、 取り出そうとした際などには"彼ら"は必死に抵抗し、 時にその行動は生物を死へと誘うこともある。 また、寄生虫の中にはより強い生物を求めてステップアップする という特徴を持つものもいる。"彼ら"は 脳などに作用し、生物の行動をも変えるのだ。

二章.行動を支配する寄生虫

実際に脳などに作用し、宿主の行動を支配する寄生虫を一部紹介する。
二名法に基づく学名」では無く、中には「目」単位のものもあるが理解いただきたい。

Dicrocoelium
この寄生虫はアリに寄生し、寄生されたアリは 羊がエサを食べる時間に草の上に体を固定するようになる。 その後、寄生虫はこの草を食べた羊に寄生する。

Rhizocephala
カニに寄生し、オスでも生殖器を破壊して自分を卵の代わりに守らせる。

Leucochioridium
寄生虫の幼虫は宿主であるカタツムリに寄生し、触角の色を鳥が 好む昆虫の色に変化させる。その結果、鳥はこのカタツムリを捕食し、 この寄生虫は鳥に入り込む。

Galactosomum
寄生虫の幼虫はブリや、イシダイなどの魚に寄生し、 寄生された魚は鳥に捕食されやすい海面を泳ぐようになる。 その結果、この魚は鳥に捕食され、寄生虫も入り込む。

最終章.ヒトの行動を支配する寄生虫


幾つか興味深い寄生虫を紹介してきたが、 現在、幸いにもヒトの行動を支配する寄生虫はいないと考えられている。 今まで紹介してきたように、このような寄生虫は より強い生物に捕食され、寄生することを目的としている。 つまり、"彼ら"は食物連鎖のピラミッドを登っているのだ。 ヒトは食物連鎖の頂点に立っており、 腸などに寄生するものはいるが、このような理由で ヒトに寄生するという可能性は低いと考えられる。 "彼ら"にとって、ヒトは魅力的な宿主といえるだろう。 エイリアンなどヒトより、より強い生物が現れない限りは…
STUDY TIME〜食物連鎖と生物学的名称〜

自然界には「食う、食われる」といった食物連鎖が 存在するが、物質の移動を考えればピラミッドの頂上と 最下部にも密接な係わり合いがある。 すなわち、動物などの消費者が死ぬと、 細菌・菌類などの分解者により、有機物が無機物に分解されるが、 植物は有機物を合成し、生産者と呼ばれる。 尚、生産者・消費者・分解者は生物学的用語である。
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